■企画制作・実施: unworkshop(鈴木順平)
■実施場所: 商業施設、学校、児童館など
ワークショップのねらい
子どもや社会人を対象に、未知の文房具を開発するというワークを通じて、「新しい視点」のつくりかたを学ぶ、自主企画のワークショップです。
本ワークショップは、文房具ではない日常品を文房具に見立て、パッケージングを行う行為を通じ、クリエイティブの思考を育てることを目的としています。 認識としての「見立て」のみではなく、実際に本物の文房具のパッケージングに近いレベルまで行うことで、言葉だけの認識ではない、参加者の「見立て」のレベルを向上させる狙いがあります。
造形で遊び、発散し、そして文房具として捉え直し、収束する。
まずは造形遊びを行い、どこにである道具や素材をさわり、においをかぎ、重さを確かめ、360度さまざまな角度から観察します。そして思うがままに、それらに絵の具をつけたり、スタンプインクをつけ、紙におしつけていきます。
すると、日常では中々見ることができないもように出会うことができます。模様をつけれるのであれば、それはもはや「文房具」と、捉えることもできるはずです。

例えば、「フォーク」は本来は【食べ物を刺したり、持ち上げるためのツール】ですが、絵の具をつけひっかくことで【3本の線を同時に書くことができるペン】ともいえるわけです。造形遊びで頭を解きほぐし、そこで偶然見つけた機能を抽出し、パッケージ化、そして本物の商品のようなパッケージデザインを施すことで、言葉の説得力だけではない、物質的な説得力を持たせ、「かたい頭の柔化」をメタ認知させることを狙っています。こういった「見立て」から始まるアプローチは、小学校の図画教育の現場ではもちろん、企画開発初期の現場や、会議、まだ関係性ができていないレクリエーションの初期におけるアイスブレイクとして有効です。
モノの役割を疑い、いろんな角度からそれに向き合うことは、文房具だけにとどまらず、創造性が必要な場面全てにおいて重要であると考えており、このワークショップはunworkshopにおいてもステイトメントを伝える大切なコンテンツの1つとなっています。